白髪染めにアッシュブラウンが人気の理由|透明感と自然な仕上がりの秘密
公開日:2026-04-13
更新日:2026-04-13
監修:キレイ鶴見店 カラーリスト
10年以上のキャリアを持つカラーの専門家。オーガニックカラーを中心に、頭皮と髪の健康を守りながら美しい髪色を提案することをモットーとしています。
白髪染めにアッシュブラウンが人気の理由|透明感と自然な仕上がりの秘密
「また白髪が目立ってきた...でも、もう暗い茶色は嫌なのよね」
鶴見区で雑貨店を営む小林ひとみさん(58歳)は、鏡に映る自分の髪を見てため息をついた。月に一度の白髪染め。いつもの美容院で「明るめの茶色でお願いします」と頼むのだが、2週間もすると赤みが出てきて、なんだか老けて見える気がする。娘からは「お母さん、もっと今っぽい色にしたら?」と言われるものの、58歳でおしゃれな髪色なんて...と躊躇していた。そんなある日、横浜駅の美容雑誌コーナーで「アッシュブラウン」という言葉が目に飛び込んできた。
アッシュブラウンが白髪染めの新定番になっている理由
正直、数年前まで「白髪染め=暗い色」というのが常識だった。カラーリスト歴12年のキレイ鶴見店・中島さんによると、この常識がここ2〜3年で大きく変わってきているという。
「2022年頃から、40代後半から60代のお客様が『アッシュ系の色にできますか?』と聞いてくださることが本当に増えました。昔は白髪染めといえば、ダークブラウンか黒に近い茶色の二択だったんです。でも今は違う。白髪をしっかり染めながら、透明感のある髪色を求める方が圧倒的に多いんですよ」
アッシュブラウンとは、青みや灰色がかった茶色のこと。日本人特有の髪の赤みやオレンジっぽさを打ち消してくれる効果がある。実は、この「赤み」こそが、白髪染めを老けて見せる最大の原因だったのだ。
中島さんが続ける。「白髪染めに使われる従来の茶色い染料には、どうしても赤みが強く残りやすいんです。この赤みが時間とともに酸化して、さらにオレンジっぽく変色していく。それが『おばさんっぽい髪色』の正体なんですね」
透明感を生む「くすみ色」の効果とは
小林さんが実際にキレイ鶴見店でアッシュブラウンに染めたのは、雑誌を見た1週間後のこと。「意外と勇気が要りました」と本人は笑うが、鏡を見た瞬間の驚きは忘れられないという。
「えっ、これ私?って思いましたね。髪がツヤツヤに見えるし、なんというか...柔らかい印象になったんです。いつもは『しっかり染めました』って感じの茶色だったのが、自然に馴染んでいて。娘に写真を送ったら『お母さん、めっちゃいいじゃん!』って即レスが来ました(笑)」
この「柔らかさ」や「透明感」というのが、アッシュブラウンの最大の魅力だと中島さんは解説する。
「アッシュというのは『くすみ』なんですよ。実は、日本人の黒髪って、光に透かすと少し青みがかって見えるんです。アッシュブラウンはその性質を再現している。だから『黒髪に近いのに、重く見えない』という不思議な仕上がりになるんですね」
鶴見駅周辺でも、最近はこのアッシュ系カラーを選ぶ50代・60代が急増しているという。特に、白髪が3割から5割くらいある方にとって、アッシュブラウンは「染めている感」を出さずに白髪をカバーできる理想的な選択肢になっている。
赤みを消すとなぜ若々しく見えるのか
美容の世界では「赤み=老け見え」というのが定説になりつつある。でも、なぜ赤みがあると老けて見えるのだろうか?
中島さんが丁寧に教えてくれた。「人間の肌は年齢とともにくすんでいきますよね。そこに赤みの強い髪色を持ってくると、肌のくすみと髪の色が喧嘩してしまうんです。逆に、アッシュ系のくすんだ色は肌のトーンに寄り添ってくれる。だから肌が明るく、透明感があるように見えるんですよ」
実際、小林さんも「肌が明るく見える」という変化を実感している。「前は顔色が悪く見えることがあって、チークを濃いめに入れていたんです。でも髪色を変えてから、メイクも薄めで大丈夫になりました。美容院に行ったあと、知り合いに『なんか雰囲気変わったね』『若くなった?』って言われたのは本当に嬉しかったですね」
横浜市内の別の美容院から転院してきたというお客様も、「アッシュブラウンに出会って白髪染めが楽しくなった」と話してくれたそうだ。白髪染めは「隠すもの」から「楽しむもの」へ。この意識の変化が、アッシュブラウン人気を後押ししている。
色持ちと白髪カバー力を両立させる技術
「でも、アッシュって色が抜けやすいんじゃないの?」という疑問を持つ人も多いだろう。確かに、おしゃれ染めのアッシュ系カラーは色落ちが早いことで知られている。
しかし白髪染めのアッシュブラウンは違う。中島さんによれば、白髪染めの染料とおしゃれ染めの染料は根本的に異なるという。
「白髪染めはしっかりと髪の内部に色を定着させるので、実はアッシュ系でも色持ちは良いんです。ただし、配合が難しい。白髪をしっかりカバーしながら、透明感を出すには、複数の色を絶妙なバランスで混ぜる必要があります」
キレイ鶴見店では、お客様一人ひとりの白髪の量、髪質、希望の明るさに合わせて、オーダーメイドでカラー剤を調合している。小林さんの場合は、やや明るめのアッシュブラウンをベースに、白髪の多い生え際部分には少し濃いめの配合を使ったという。
「均一に染めるだけじゃなくて、場所によって微調整するんです。そうすることで、立体感が出て、より自然な仕上がりになります。正直、これができる美容師とできない美容師がいるんですよ」と中島さんは断言する。
実際、小林さんは染めてから1ヶ月半経った時点でも「まだ色が綺麗」と感じたそうだ。「以前は3週間くらいで赤っぽくなってきたのに、今回はくすみ感が残っていて驚きました」
年齢に合った「明るさ」の選び方
アッシュブラウンと一口に言っても、明るさのバリエーションは幅広い。ほぼ黒に近いダークアッシュブラウンから、かなり明るめのミルクティーアッシュまで。では、50代・60代にはどのくらいの明るさが適しているのだろうか?
中島さんのアドバイスはこうだ。「基本的には、今の自分の黒髪部分より『1〜2トーン明るい』くらいがちょうど良いんです。これなら職場でも浮かないし、でも確実に今より垢抜けて見えます」
小林さんが選んだのは、7トーンのアッシュブラウン。カラーチャートで言うと、中間より少し明るいくらいの色味だ。「最初は『これで大丈夫かな』って不安だったんです。でも中島さんが『小林さんの肌の色なら絶対似合います』って自信を持って言ってくれて。実際、染めてみたら本当にしっくりきました」
鶴見区という土地柄、派手すぎない「上品な明るさ」を求める人が多いという。「横浜の中でも、鶴見は落ち着いた雰囲気の方が多いエリアなんです。だからこそ、アッシュブラウンのような『さりげないおしゃれ』が支持されているのかもしれませんね」
意外と知られていないが、明るさの選択を間違えると、逆に老けて見えることもある。「暗すぎると重く見えるし、明るすぎると髪が傷んで見える。白髪染めこそ、プロの診断が大切なんです」と中島さんは強調する。
自宅ケアで透明感を保つ方法
せっかくアッシュブラウンに染めても、ケアを怠ると台無しになってしまう。特に白髪染めは、色落ちとともに赤みが出やすいため、ホームケアが重要だと中島さんは言う。
「一番のおすすめは、紫シャンプーです。『ムラシャン』って聞いたことありますか?本来はブリーチ毛用なんですが、実は白髪染めのアッシュ系にも効果的なんですよ」
紫シャンプーに含まれる紫の色素が、髪の黄ばみや赤みを打ち消してくれる。週に2〜3回、普通のシャンプーと交互に使うだけで、アッシュの透明感が長持ちするという。
小林さんも実践している。「最初は『紫のシャンプー?』ってびっくりしましたけど、使ってみたら本当に違うんです。洗った直後は少し紫っぽいかな?って思うんですけど、乾かすと綺麗なアッシュブラウンに戻る。これを使うようになってから、色が長持ちするようになりました」
他にも、洗い流さないトリートメントオイルを毎日使うこと、ドライヤーの熱から髪を守ることなど、基本的なケアも大切だ。「白髪染めをしている髪は、おしゃれ染めより傷みやすいんです。だからこそ、毎日のケアで髪を労ってあげてほしいですね」
中島さんによれば、キレイ鶴見店のお客様の中には、カラー後のケアをしっかりすることで、2ヶ月近く綺麗な色を保っている方もいるという。「正直、美容院で染める頻度を減らせれば、髪への負担も減るし、経済的にも助かりますよね」
実際にアッシュブラウンに変えた人たちの声
小林さん以外にも、キレイ鶴見店でアッシュブラウンに挑戦した人たちの反応は上々だ。
「55歳の主婦の方は『夫が気づいて褒めてくれた』って喜んでいました。結婚30年で髪色を褒められたのは初めてだって(笑)。それくらい、変化が分かりやすいんですよね」と中島さん。
60代前半の会社員の女性は「明るい色にするのは20代以来」だったそうだが、「職場で『どこの美容院?』って聞かれまくりました」と満足そうに話してくれた。
興味深いのは、男性からの問い合わせも増えているという点だ。「白髪染めをしているけど、もっと自然な色にしたい」という50代・60代男性が、アッシュ系のカラーを選ぶケースが出てきている。「性別を問わず、『自然な透明感』が求められる時代なんだなって感じます」
小林さんは染めてから3ヶ月が経った今、次回のカラーも同じアッシュブラウンで予約を入れている。「もう他の色には戻れないですね。これ